西洋占星術とは生年月日・出生時刻・出生地を使う理由
電話占いやチャット占いで恋愛の相談をしようとしたら、「出生時刻と出生地を教えてください」と聞かれて、なぜそこまで必要なのか戸惑った。この記事は、そんなあなたのための記事です。
西洋占星術は、私が占術の本を何冊も読み比べてきた中でも、仕組みを知るほど面白くなる占いなんです。どんな考え方の占いなのか、ホロスコープとは何か、どんな相談に向いているとされるのかを順に説明します。
出生時刻が分からないあなたがどうすればいいかも、最後にまとめました。
西洋占星術はどんな占いか
西洋占星術は、人が生まれた瞬間の太陽・月・惑星の位置を図にして、その人の性質や人生の流れを読み解く占いです。古代メソポタミアやギリシャで育まれ、ヨーロッパで発展してきた伝統とされます。
雑誌やテレビの「今週の牡羊座」のような星座占いも西洋占星術の一部ですが、これは生まれた日に太陽があった星座(太陽星座)だけを使った簡易な形です。個別の相談では、太陽だけでなく月や惑星、それらの角度の関係まで含めて読むのが一般的です。
生年月日など変わらない情報をもとに占う方法は「命術(めいじゅつ)」に分けられることがあります。その時に引いたカードを読むタロットとは、ここが大きく違います。
生年月日・出生時刻・出生地を使う理由
ここ、大事なところです。西洋占星術で3つの情報を聞かれるのは、それぞれ図のどの部分を決めるのに使うかが違うからです。
| 情報 | 決まるもの | 分からない場合 |
|---|---|---|
| 生年月日 | 太陽や惑星がどの星座(サイン)にあったか | 西洋占星術の相談はほぼできません |
| 出生時刻 | 月の細かい位置、アセンダント(生まれた瞬間に東の地平線にあった星座)、ハウス(12の部屋)の区切り | 月の星座の一部やハウスが読めなくなります |
| 出生地 | その場所から見た空の向き。アセンダントとハウスの計算に使います | 時刻が分かっていても、図の一部がずれます |
太陽や多くの惑星は動きがゆっくりなので、生年月日だけでもおおよその位置が分かります。一方、空全体は1日でひと回りして見えるため、東の地平線にどの星座があるかは2時間ほどで次の星座へ移ります。そのため、アセンダントやハウスを出すには、生まれた時刻と場所が必要になります。2時間で変わってしまうと知ったとき、時刻を聞かれる理由がすっと腑に落ちました。
出生時刻と出生地は、その人の「ハウス」と「アセンダント」を出すために使われます。恋愛や仕事など、人生のどの分野に星の影響が表れやすいかを読むときに使う部分です。
ホロスコープの見方の概要
ここからは、私がいちばん好きな部分です。生まれた瞬間の星の配置を円形の図にしたものを「ホロスコープ(出生図)」と呼びます。ホロスコープは主に次の4つの要素でできています。
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| 天体 | 太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星の10天体を使うのが一般的です。それぞれが気持ち、考え方、愛情表現などのテーマを持つとされます。 |
| サイン(12星座) | 牡羊座から魚座までの12区分。天体の表れ方の「色合い」を表すとされます。 |
| ハウス | 円を12に分けた部屋。自分自身、お金、恋愛、結婚、仕事など、人生の分野を表すとされます。 |
| アスペクト | 天体どうしの角度の関係。調和しやすい組み合わせ、緊張をはらむ組み合わせなどとして読まれます。 |
たとえば恋愛の相談では、愛情や好みを表すとされる金星、行動や情熱を表すとされる火星、恋愛を表すとされる第5ハウス、パートナーシップを表すとされる第7ハウスなどがよく参照されます。
また、生まれた時の図に「今の星の位置」を重ねて、これからの時期の流れを読む方法もあります。代表的なものは「トランジット」と呼ばれます。相手の生年月日が分かれば、二人の図を重ねて相性を見る方法(シナストリー)もあります。
生年月日だけで、もっと手短に自分の傾向を見てみたいときは、生年月日から一つの数を出す数秘術も手軽で楽しい占術です。
西洋占星術に向いている相談
西洋占星術は生まれた時の情報を土台にするため、次のような相談に向いているとされます。
- 自分の恋愛の傾向を知りたい(どんな人に惹かれやすいか、どんな場面でつまずきやすいか)
- 相手との相性を、お互いの性質から見てみたい
- これから1年ほどの間に、恋愛や生活が動きやすい時期を知りたい
- 転職や引っ越しなど、大きな決断をする時期の目安がほしい
反対に、「今日あの人に連絡すべきか」のような、その場の一つの判断は、タロットのほうが相談しやすいと感じる人もいます。長い期間の流れを東洋の考え方で見たい場合は、四柱推命という選択肢もあります。
西洋占星術の結果は、性質や時期の「傾向」として語られるものです。出来事を言い当てたり、運命を決めたりするものとして受け取らないほうが、落ち着いて使えます。
出生時刻が分からないとき
出生時刻が分からない人は少なくありません。分からなくても、相談をあきらめる必要はないんです。次の順で考えてみてください。
- 母子健康手帳を確かめる。出生の記録として時刻が書かれていることがあります。
- 家族に聞く。「朝方」「夕方ごろ」など、おおよその時間帯だけでも手がかりになります。
- 分からないことをそのまま占い師に伝える。時刻なしで読める範囲で占ってもらう方法があります。
時刻が分からない場合、正午など仮の時刻で図を作り、アセンダントやハウスを使わずに読む方法がよく使われます。太陽や金星・火星の星座、天体どうしの角度などは、時刻がなくてもほぼ読めるとされます。出来事の時期から逆算して出生時刻を推定する方法(レクティファイ)を扱う占い師もいますが、時間がかかるため料金も上がりやすい点に注意してください。
あなたが相談するときは、事前に「生年月日」「出生時刻(分かる範囲で)」「出生地(市区町村まで)」をメモにしておくと、限られた時間を有効に使えます。準備の全体ははじめての相談の準備に、料金のしくみは料金の見方にまとめています。